徒然なるままに 

日常に感じたことを徒然なるままに書いてます

ピンクリボン月間に思ふ事

2012年10月1日にFB投稿した内容です。
あれから4年たち 心も身体もすっかり元気で
再発や転移を不安に思う事は少なくなりました。
 
人に伝える内容も少しずつかわりました。
年に一度の検診も大切だし身体を大事にすることも
もちろん必要だし、何より自分の心を大切にすること
「何をしたら心が喜ぶのか」
「何を選ぶのか」「誰といたいのか」
「どう感じているのか」
 
自分の心に素直になることは 外的要因もあり
難しいけど やると心にウソがないので気持ちがいい。
 
病気は「自分の心に正直になること」
それを教えてくれました。
 
癌を経験して思う事は「今ここ」を悔いなく生きることを
意識することが一番大切なのだと気が付きました。
 
2012年に投稿した内容です。
感じることは随分変わりましたが
伝えたいことの根幹は変わらないような気がします。
 
長文ですがよければご一読ください。
 
ピンクリボン月間におもふ事」
 
今日から10月。ピンクリボン月間ですね。
 
名古屋城も 今日はピンク色に染まっていました。
 
ピンク色の名古屋城を見る度に ある記憶が思い出されます。
 
数年前 乳がんの手術後  すぐの10月 ピンクに染まった名古屋城
 
写真にとり あの当時 携帯電話にはいっている友人すべてに
自分の経験を伝え 健診を促すメールをしたのです。
 
反応は様々、まったくの無反応や 自分の家族や友人の経験談、
健診に行くねという声、本当にさまざまでした。
 
それでいいのだと思います。
 
感じ方は人それぞれですから・・・
 
その中で 一つだけ心に深く残ったメールの返事がありました。
 
それは 乳がんを通じて知り合ったAさん。
 
見つかった時は 末期だったそうです。知り合ったときは
それでも元気そうで 明るく前向きな雰囲気の方でした。
 
40代半ばで発症し 娘さんが3人いらっしゃいました。
穏やかで優しそうなママでした。
 
すごく親しいわけではないので
 
当たり障りのない話しかしたことがない私でしたが
 
彼女からの返信メールが 今も深く心に残っています。
 
私が 皆さんも後悔しないように 年に一度検診に行ってくださいという内容
の文章を送った気がしますが その返事は意外なものでした。
 
「ほんとにそうね。私も何度 後悔したかわからないわ。
あの時 行ってたら・・・しこりに気が付いていながら
ほおっておかずに
病院に行ってたら・・・、仕事もあるし平日忙しくて休めないし、
癌家系じゃないし まさか私が、まさか私がって 悔やんでも悔やみきれないわ。
 
何度も何度もあきらめたし、開き直ったわ。それでもやっぱりこの年で亡くなるのは
悔しいわ。」
 
きっと 普段は心の声を出すことはなかったでしょう、そんなに親しくない私に
心の声を話してくれたのはもしかしたら 同じ病気を経験した同士だと思って
くれたのかもしれません。
 
それから半年後 彼女は40代半ばで亡くなりました。
 
彼女が亡くなった日。偶然私は
病院で講演会でした。
最後に 「あなたの何気ない今日は だれかが生きたくても生きられなかった
明日かもしれません」と皆さんにお伝えしました。 
 
52歳で乳がんで亡くなった私の母も 29歳で子宮がんで
亡くなった私の友達も そばで闘病生活を見ている限り
誰一人納得して亡くなっていないとおもいます。
 
皆 志半ばで やり残したこと沢山あったと思います。
 
普段 泣き言なんて言わない母が
亡くなる数か月前 初めて私の前で死にたくないって
泣いた姿 今も鮮明に覚えています。
 
私は 自分が母と同じ病気になって気がついたことがたくさんありました。
あの頃 病気の母の気持ちに寄り添っていた気でいましたが 
それが自分が同じ病気になって おごりだったと気が付きました。
 
母と友人の遺言のおかげで 私は早期発見で助かりました。
 
手術時に 5歳だった娘の成長を今も
見ることができます。それも元気な姿で・・
 
乳がん、子宮がんなど
早期で見つかれば 十分助かる病気です。初期なら
10年生存率は 交通事故より高いです。
 
だから 私は・・・母や友人、神様に
助けてもらったから 今度は 恩返しで
啓蒙していこうとおもいます。
 
それは 生きたくても生きられなかった皆の声かもしれません。
 
お母さんって 家庭の太陽みたいな存在です。
いつも元気で明るく ママが病気になると
なんだか家の中が暗くなります。
 
奥さんが病気になると 旦那さんはある日突然
家事や育児に困ります。
 
就職のとき、結婚のとき、出産のとき、お母さんがいないとさみしいものです。
 
お母さんって やっぱりどんな時も いつでも自分の味方です。
 
だって 大変な思いや痛い思いして 命がけで貴方を生んでますから・・・
 
大切な人でなくても 数年後死んでほしくない方に
ぜひ すすめてほしいです。
ピンクリボン月間はもちろんのこと、自分の誕生日月だったら忘れないでしょう。
 
皆が年に一度 誕生日に 健診に行く習慣をつけてほしいです。
 
これを読んだ人が どうか 数年後 万が一 病気になったとしても私のように
 
「毎年検診に行っていて本当に良かった」と思えますように・・
 
術後の不安そうな5歳の娘の顔は きっと一生忘れないと思います。
あの瞳が 私の背中を押すのです。
 
1人でも多くの子供がママがいなくなるかもという悲しい思いを
しなくてすみますように・・・
 
普段は日常生活に追われ
もう 病気に関して思いを綴ることもなくなりましたが
今日は ピンクリボン月間ということもあり  徒然なるままに
書いてみました。長文失礼しました。